交通事故後のむち打ちによるめまいや吐き気、頸~肩の痛みの理由と対策

交通事故・むち打ち

こんにちは。安曇野にしやま整骨院の西山です。

交通事故に遭うと、むち打ちの症状が後を絶たず、なぜかめまいや吐き気、頸~肩の痛みが続くことがあります。この現象にはどのような理由があるのでしょうか?

そして、これを改善するためにはどのような対策があるのでしょうか?今回はその点について詳しく解説していきます。

まず、交通事故によるむち打ちの症状は、レントゲンでは異常が見られないことがあります。特に天気が崩れたり、疲れがたまると、頭痛やめまい、吐き気、頸~肩にかけてのハリ感が現れやすくなります。

これらの症状の原因は、頸椎の不安定性や動きの悪さに起因する可能性があります。

長嶋らによれば1)、椎骨動脈やその周りの神経を圧迫、電気刺激を与えることで、めまいや眼振、視覚障害が発生することが報告されています図1。さらに、一部の症例では吐き気や嘔吐、胸の圧迫感、頸肩の痛みも生じており、これは頸椎内を走る血管が血流不足になることで引き起こされる可能性を示唆しています。

むち打ちは頸の捻挫とも言えます。衝撃によって生じる可能性があるのは、

①頸椎の不安定性(ゆるい頸椎になってしまっている)、
②痛みで動かさなかったことによる機能不全(頸椎がかたまってしまっている)です。

いずれの場合も、頸椎内を通る椎骨動脈やその周囲神経が刺激されることになります。そして、周囲の神経、椎骨神経は交感神経の役割を果たしているため、これらの血流不足や刺激が交感神経に関連する症状、バレ・リュー症候群(後部交感神経症候群)を引き起こす可能性があります。

図1 文献1)より転載

上記のような症状を回避するためには、以下の対策が重要です。

① 事故直後は適切な固定を行う
② 回復期には頸椎の機能回復のための手技療法を実施する
③ 正しい姿勢トレーニングを実施する

これらの対策を実施することで、交通事故後のむち打ちによる症状を軽減し、早期回復に繋げることが期待されます。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました(^-^)

参考文献
1)長島親男・岩間和生・坂田英治・太田昇:頸性眩畢の発現機構に関する研究, 耳鼻臨床,62,10.

*本記事は一般の方にもご理解頂ける事を趣旨としているため、医学的には適切でない表現が含まれている場合がありますが、予めご了承ください。

西山 伸夫
安曇野にしやま整骨院 院長 
柔道整復師 修士(健康科学)
痛みと姿勢治療の専門家

安曇野市 穂高の整骨院
腰痛 肩こり 不調の原因を特定し、
日常動作と姿勢の矯正で根本改善を目指す。

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