こんにちは。安曇野にしやま整骨院の西山です。
皆さんご自身の呼吸について、普段から意識されていますか?
呼吸にも、正しい呼吸と誤った呼吸があります。
気づかぬまま、誤った呼吸を続けていると・・・
- 不眠になる(夜間や早朝に覚醒してしまう)。
- 鼻づまりや喘息等の呼吸器の障害。
- 集中力の低下、疲れやすくなり、スポーツや仕事のパフォーマンスが落ちる。
- 代謝が低下し、ダイエットの障害になる。
- カラダの酸化し、老ける。
- 肩こり・猫背になる。もしくは猫背が治らない。
などなど、カラダにとって多くのデメリットをもたらします。
そこで本記事では
①誤った呼吸とはどういう状態か?
②なぜ誤った呼吸はデメリットになるのか?
③正しい呼吸とその実践方法
について説明し、明日から正しい呼吸の練習を実践頂ける方法をお伝えします。
誤った呼吸とはどういう状態か?
まずはじめに、
誤った呼吸をしていると、カラダに下記の状態がおこってきます。チェックしてみてください。
- 自分の呼吸音がはっきりと聞こえる(呼吸過多)
- 息を吸うとき、胸が膨らむ、肩が持ち上がる(胸式呼吸)
- 口で呼吸している
- 慢性的に頸肩、胸周囲の筋肉がかたい
- 手の末端が冷えやすい
上記について1つでも当てはまる場合、誤った呼吸をしている可能性があります。
正しい呼吸とは、
①ゆっくりとした、静かで深い呼吸
②鼻呼吸
③お腹を動かす、腹式呼吸
なのです。
なぜ誤った呼吸はデメリットになるのか?
私たちの細胞は酸素がなければ生きていけないため、常に十分な酸素を細胞に届ける必要があります。
そのためには血中の酸素と二酸化炭素が適正にバランスをとっている事が必要です。
ゆっくりと深い呼吸では、酸素と二酸化炭素のバランスがとれ、血液中のヘモグロビンは酸素を細胞に放出してくれます。
一方、呼吸過多の状態になると、二酸化炭素を過剰に体外に排出してしまいます。
血中の二酸化炭素が減ると、ヘモグロビンは酸素を細胞に放出してくれなくなるのです(ボーア効果)
慢性的な二酸化炭素が不足した状態になると、カラダの中にある二酸化炭素のセンサーが過敏になっていきます。
すると、より呼吸を速くするよう脳から指令がでてしまい、どんどん速い、大きい呼吸になっていきます。
この状態になると、常に息苦しい状態になるため、できるだけ大量に空気を取り入れようとし、口を使った胸式呼吸のパターンになります1)。
口呼吸とは、カラダが緊急時の逃避状態に作動する呼吸のため、脳は「緊急時だ」と認識し、頸、肩まわりの筋肉を緊張させます。
頸や肩まわりの筋肉が緊張した状態が持続すると、姿勢はどんどん猫背になります。
猫背になると、背骨や肋骨等、胸郭(肺を収める部分)を構成する骨の動きが悪くなります。
十分に肺が膨らまないので、より息苦しくなり、呼吸は過多になります。
猫背→呼吸が速く、浅くなる→呼吸センサーが過敏になる→息苦しくなり、口呼吸、胸式呼吸になる→頸肩の筋肉が緊張する→猫背になる
という悪循環にはいってしまいます
また、呼吸過多の状態になると体内で生成されるフリーラジカルの量が多くなり、カラダが酸化しやすくなるとも言われています。
正しい呼吸とその実践方法
①鼻呼吸を徹底する
先述したように、呼吸過多の人は無意識に口呼吸になる傾向があります。よって、意識的に鼻呼吸を行う事からはじめます。
ただし、寝ている間は無意識に口呼吸になってしまうため、対策としては
・口にテープをはって寝る
・いびきベルトを装着する
等があります。
②腹式呼吸の練習をする
胸式になってしまった呼吸パターンを、意識的に腹式呼吸の練習を行い、修正していきます。
腹式呼吸の方法については、こちらの記事をご覧ください。
③ゆったりとした、深い呼吸を心がける
腹式呼吸ができるようになったら、自分の呼吸の音、ペースに耳を傾けていきましょう。
呼吸音がはっきり聞こえてしまう場合は、呼吸過多になっています。
理想は、自分の呼吸音が聞こえない程、ゆったり静かな、深い呼吸です。
ポイントは、少しだけ息苦しいペースを維持する事です。そうする事で、過敏になった二酸化炭素センサーが最適化されます。
最低でも一日10分を朝晩2回実施しましょう。
④姿勢、猫背を矯正する
猫背の状態では胸郭がスムーズに広がらず、肺にしっかり空気が取り込めません。さらに、横隔膜は呼吸と姿勢両方に関与しているため、姿勢が悪いと正しく機能しません。よって、正しい姿勢を獲得する事は必須条件です。
まとめ
- 口呼吸、胸式呼吸、呼吸過多の状態では様々な不調の原因になる。
- 日常から鼻呼吸、腹式呼吸を意識する。
- 正しい呼吸のためには、姿勢が重要。
いかがだったでしょうか。普段何気なく行っている呼吸が、いかに重要かがご理解いただけますと幸いです。
早速今日から、上記の点を意識して練習してみてください。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました(^-^)
参考文献
1)パトリック・マキューン:人生が変わる最高の呼吸法:かんき出版
*本記事は一般の方にもご理解頂ける事を趣旨としているため、医学的には適切でない表現が含まれている場合がありますが、予めご了承ください。
西山 伸夫
安曇野にしやま整骨院 院長
柔道整復師 修士(健康科学)
痛みと姿勢セラピスト
安曇野市 穂高の整骨院
腰痛 肩こり 不調の原因を特定し
骨盤、姿勢矯正で根本改善
ホームページ↓
http://azumino-nishiyama.com