頭痛をおこす原因とは?

痛み・コリ・しびれ

こんにちは。安曇野にしやま整骨院の西山です。

今回は多くの方が悩まれている「頭痛の原因」について記事を書きました。
下記が要旨になりますので、ご興味あれば読み進めてください。

記事の要旨
・頭痛の原因の多くは脳内出血や腫瘍を除き、頸部の筋、関節、血流や、顎関節の問題から生じる
・治療は頸椎の問題の除去と、その原因となる姿勢を改善する事が重要

多くの方がお悩みの症状である頭痛ですが、大きく分けると、
1.頭部へ向かう神経の圧迫によるもの
2.脳へ向かう動脈の血行障害によるもの
3.顎関節由来のもの
4.脳内の病変(脳内出血、腫瘍等)による脳への圧迫

等が考えられます。

4は専門医による診断・治療が必要ですが、頭痛を訴える方の多くが1.2.3です。そして、当院で施術の対象にもなります。よって、今回は1.2.3についてご説明させていただきます。

1.頭部へ向かう神経の圧迫による頭痛
頸を支配する神経(頚神経)は枝分かれし、後頭部へ向かっています。この際、後頭部にある筋肉(僧帽筋・後頭下筋群等)が硬くなっていると、後頭部へ向かう神経(大・小後頭神経)は筋肉により締め付けられ1)、後頭部、側頭部周囲の痛みを引き起こします図1

図1 後頭部を支配する神経と頸部の筋肉

神経は筋肉の間を縫うように走行しているため、筋肉がかたくなると、神経を締め付け、症状を引き起こす

2.脳へ向かう動脈の血行障害によるもの
頸椎の骨には横突孔という穴があり、この間を椎骨動脈という血管が走行しております。
椎骨動脈は第一頸椎にて折れ曲がるようにして、大後頭孔から頭蓋骨内へ入り、脳底動脈へ続き、最終的に脳への血管とも連絡します。
よって、頸椎の歪みや動きの低下は、椎骨動脈の血流の低下にも関与し、頭痛の原因になる可能性が考えられます図2
また、脳内には自律神経へ指令を送る視床下部が存在しているため、この部位への血流の低下は、自律神経の不調の原因になることも考えられます2)

図2 頸椎の中を走行する椎骨動脈

椎骨動脈は頸椎の中を走行し、第一頸椎から折れ曲がるようにして脳内の動脈に合流する。よって、頸椎と頭蓋骨の位置が悪くなる不良姿勢は、血流の低下を招く事が考えられる

3.顎関節由来のもの
顎関節の噛みしめる筋肉(咀嚼筋)の中には、側頭部、こめかみに広範囲に付着している、側頭筋というものがあります図3. 顎関節に問題が生じたり、食いしばりのクセがあると、側頭筋がかたくなり、側頭部の痛みが生じます3)

図3 側頭筋

物を咬むための機能を持つ側頭筋は、側頭部に広範囲に付着しているため、この筋の緊張は、側頭部の頭痛を引き起こす事がある

ではなぜ、椎骨動脈の血流が悪くなったり、後頭部や顎関節にある筋肉がかたくなるかというと・・

ずばり猫背が原因となっております。猫背になることで、頭は前の方へ出ます。すると、頸が伸展し、顎が上がった状態になります。
この状態になると、後頭部の骨と、頸椎の関節は狭まった状態となり、その間に付着している筋肉は縮み、硬くなり、筋肉の間を縫うように走行する後頭部の神経は圧迫されます。

また、頸椎の関節は圧迫を受け、可動域が低下する事により、その中を走行する血管は、運動によるポンプ刺激を受けなくなるため、血流が低下します。

さらに、顎関節を構成する筋バランスが崩れ、舌骨下筋群に作用により、下顎が下方へ引っ張られることで、顎が開きやすくなるのを、噛みしめる筋肉が緊張することでバランスをとろうとし、硬くなります図4

すると、頭痛が生じます4)

図4 正常姿勢と頭部前方位(猫背)による負担の比較 *4)より転載
猫背による頭部前方位は、頸椎、顎関節の位置関係を狂わせ、様々な不調の原因となる

まとめ 
頭痛を根本から改善するためには・・
1.猫背により硬くなった側頭部、後頭部の筋肉、関節に施術を行う
2.猫背および猫背の原因となっている骨盤を矯正し、骨盤を支えるインナーマッスルを強化
3.日常生活で正しい姿勢が維持できるよう意識し、実践するとともに、原因の筋肉をセルフケア

以上が大切になります。
ご参考になれば幸いです。

次回は頸椎の機能障害と目の疲れや耳鳴り等の不調との関連についての記事を予定しております。

最後までお読みいただき、ありがとうございました(^-^)

参考文献
1)The information regarding the authors, title, journal name, and publication year of the paper titled “Nonsteroidal Anti-Inflammatory Drug-Induced Leaky Gut Modeled Using Polarized Monolayers of Primary Human Intestinal Epithelial Cells” is as follows:

*本記事は一般の方にもご理解頂ける事を趣旨としているため、医学的には適切でない表現が含まれている場合がありますが、予めご了承ください。

参考文献
1)清水 曉;頭蓋表層の解剖学的要因による頭皮神経痛と頭痛―眼窩上神経痛・後頭神経痛・開頭術後頭痛― ;臨床神経学; 2014;54-5.
2)荒木信夫;頭痛における自律神経機能 ;自律神経 ; 2019;56-2.
3)加藤昌弘 高井一美;脳底動脈型片頭痛 ;脳と発達 ; 1982;14-5.
4)濱口 勝彦;頭痛の診断と治療 .緊張型頭痛(筋収縮性頭痛) ;日本 内科学会雑誌; 1993;82:50-55
5)竹井 仁;頭部前方位と胸椎後弯のアライメント・症状・原因 ;姿勢の教科書 ; 東京 ;ナツメ社; 2015;132-133.

西山 伸夫
安曇野にしやま整骨院 院長 
柔道整復師 修士(健康科学)
痛みと姿勢治療の専門家

安曇野市 穂高の整骨院
腰痛 肩こり 不調の原因を特定し、
日常動作と姿勢の矯正で根本改善を目指す。

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