健康と免疫を見つめなおし、感染対策

こんにちは。安曇野にしやま整骨院の西山です。

今回の記事は感染症と免疫についてです。

日々ニュースでは感染の拡大が報道されており、不安に感じられている方もいらっしゃるかもしれません。このような状況において、マスク装着や消毒、3密の防止等、感染しやすい環境を作らない配慮は大切かと思います。

そして、もう一つ大切なのは、体調管理を万全にして免疫を維持する事であると思います。

なぜなら、感染の拡大状況は自分の意思ではどうにもできませんが、自己の体調の管理は、自身でコントロールできるからです。

よって、本記事では、免疫を維持する方法についてお話します。

尚、免疫は私の専門分野ではないため、個人的に勉強し、有益だと思う情報をシェアさせて頂き、私見を述べたいと思います。

免疫を維持するためのポイント3つ
1.食事・栄養に気を付ける
2.十分な睡眠をとる
3.体温・血流を良くする

食事・栄養に気を付ける

免疫を維持する上で、食事・栄養は重要です。なぜなら、私たちが感染症と戦うための器官、組織、細胞は、自ら食べる物が原料となり作られるからです。

特に、緑色野菜等に含まれるファイトケミカル(ビタミン、ミネラル、酵素と並ぶ微量栄養素)というものが、免疫細胞の働きを強化すると言われています1)

ウイルスに感染した場合、感染した宿主内で無症状のままでいるか、変異をおこし症状を重篤化させるかは、栄養状態によって影響される事がわかっているようです。

また、食べた物を吸収する小腸に存在する常在菌が、免疫にも重要な関わりがある事が注目されています2)

免疫細胞の1つ、リンパ球は人体の70%が小腸に存在している事から、小腸が正しく機能する事が免疫に重要である事は想像に難しくありません。

そして、小腸が正常に働くためには、善玉菌が多様に、高い比率で存在する事が重要のようです。

善玉菌を増やす方法として、乳酸菌や発酵食品等、菌そのものを摂取するプロバイオティクスは重要ですが、維持、強化のためには、善玉菌の餌である食物繊維を多く含む食品(プレバイオティクス)が重要であると言われています。

以上の事を加味すると、食事をする際には、発酵食品に加え、できるだけ多種多様な野菜、特に緑色野菜や、キノコ類、豆類等、食物繊維を多く含む食品を中心に、バランスよく摂取する事が重要だと思われます。

十分な睡眠をとる

睡眠と免疫についても、重要な関わりがある事が報告されています3)

ある実験では、睡眠を7時間以上とったグループと、睡眠が5時間以下のグループに分け、風邪ウイルスを鼻の孔へ投与した実験では、睡眠時間が7時間以上のグループは風邪の発症が18%だったのに対し、睡眠時間が5時間以下のグループは風邪症状の発症が50%以上と、発生率が優位に高かったと報告されています。

また、睡眠不足では自律神経のバランスが崩れ、それによる白血球(顆粒球・リンパ球)の働きのバランスが崩れる事もわかっています。

睡眠不足となると、戦うための神経である交感神経が優位になります。

交感神経優位の状態が慢性的に続くと、白血球の顆粒球というものが過度に増加します4)

顆粒球は通常は体内に入ってきた病原菌を炎症反応により退治する大事な存在ですが、過度に増加すると、自分の体内にいる常在菌を攻撃し、慢性的な炎症状態を作ってしまうようです。

一方、交感神経優位の状態では、副交感神経(リラックス時に働く神経)の働きが低下し、ウイルスや細菌に対し抗体を作って攻撃するリンパ球が減少し、感染、発症リスクが上がってしまいます。

インフルエンザワクチンを用いた実験では、睡眠を7時間~8時間半とったグループに対し、4時間睡眠のグループは、ワクチンに対する抗体反応形成が50%まで低下してしまうそうです。

さらに、がんやウイルス等を攻撃する役割の、ナチュラルキラー細胞についても、睡眠を8時間とっている健康な若い男性が、一晩だけ4時間しか睡眠をとらなかった場合、ナチュラルキラー細胞の数が70%減少するというデータもあるようです。

よって、持続的な交感神経優位の状態を作る睡眠不足は、リンパ球の働きを弱らせ、感染予防を考えるうえで大敵と言えます。

体温・血流が良い状態を維持する

人の身体は、36.5°程度が最適な体温だと言われています。理由は、身体の代謝を行う酵素や、免疫細胞は36.5~37℃において、最も活性化されるからです。

また、血流をできるだけ良くする事も重要です。免疫細胞は血中にも存在するため、

血流が良い=より多くの免疫細胞が身体の隅々までパトロールできるからです。

よって、いかに体温を上げ、血流が良い状態を作る事が大切です。

そこで重要なのが、インナーマッスルを強化し、正しい姿勢で、深い呼吸を行う事です。

人体がなぜ熱を発生させられるかというと、ATPというエネルギーが作られるからです。

そして、ATPはミトコンドリアという、細胞内にある器官で、効率良く作られます。

さらに、ミトコンドリアが働くためには、酸素の供給が必要となります。

また、ミトコンドリアは心臓の筋肉と、骨格筋、とくに赤筋が多いインナーマッスルに多く分布しています。

不良姿勢、例えば猫背のような姿勢では、呼吸が浅くなり、インナーマッスルの活動が低下し、酸素摂取量が減少してしまいます。

以上の理由から、正しい姿勢となる事で、インナーマッスルをいかに刺激し、深い呼吸を保持する事が大切です。

続いて重要なのが、適切な水分補給です。

全身への血流を確保し、身体が代謝を行うためには、水が絶対的に必要です。目安として、体重60kgの男性の場合、食事以外で摂取する目安量は一日に1.2リットル程度とされていますが5)、一度に大量に飲むのは腎臓への負荷が大きいため、1時間に200ml程度で少しづつ飲むのが良いようです。

さらに、適度な運動も大切です。

低強度の有酸素運動を20分程度実施すると、全身の血流が改善するため、正しい姿勢を保持、無理のない程度で、継続的に実施しましょう。頻度としては、週3回以上が望ましいようです。

尚、過剰な運動は逆に免疫を低下させ、感染リスクを増加させるようなので、あくまでも無理のない範囲で実施しましょう。

まとめ  
・食事は腸内細菌、微量栄養素を意識し、発酵食品、食物繊維、野菜、キノコ、ナッツ類を意識的に摂取する 
・睡眠はリンパ球の働きの維持のため、7時間以上取ることを意識する。 
・こまめな水分補給、正しい姿勢、適度な運動で体温・血流を上げ、免疫細胞が最大限働けるようにする

最後に、もう一つ大切なのは、皆さま分かり切っているかと思いますが、ストレスを溜めない事だと思います。

ニュースを見ていると、感染拡大ばかりが目につき、「自分が感染したら・・」等、ウイルス感染のネガティブな面ばかりを考え、不安が広がれば、それはストレスとなり、脳の苦痛系が働き、免疫を低下させます。

そうではなく、「この感染症拡大を期に、自身の食事・睡眠・運動や姿勢等、一つ一つの習慣を見つめ直し、健康を高めるいい機会だ」ととらえるのはいかがでしょうか。

以上。本記事が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました(^-^)

参考文献
1)Dr.JOEL FURLMAN;SUPER IMMUNITY ;IMK books
2)藤田 紘一郎;できる男はすぐ腸トレ【完全版】 ;フォレスト出版
3)マシュー・ウォーカー;睡眠こそ最強の解決策である;SB Creative
4)安保 徹;免疫力を上げれば薬はいらない!: 医者いらずの体になる簡単健康法;三笠書房
5)厚生労働省;健康のために水を飲もう講座

*本記事は一般の方にもご理解頂ける事を趣旨としているため、医学的には適切でない表現が含まれている場合がありますが、予めご了承ください。

西山 伸夫
安曇野にしやま整骨院 院長 
柔道整復師 修士(健康科学)

安曇野市 穂高の整骨院
腰痛 肩こり 不調の原因を特定し
骨盤、姿勢矯正で根本改善

ホームページ↓
http://azumino-nishiyama.com

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